僕的Q&A まとめ その5

    その1
    http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1753424051&owner_id=454353
    その2
    http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1753804066&owner_id=454353
    その3
    http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1755026512&owner_id=454353
    その4
    http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1757064639&owner_id=454353
    前回からえらく間延びしました。Twitterで遊んでしまったのが、大幅なタイムロス。
    他、色いろと寄り道してしまいましたが、ようやくまとめ作業再開です。



    Q61
    野菜を酢水で洗って1、2分さらすと放射線物質が除去されるとおっしゃっているお母さんがいましたが、水と酢水とどうちがうんでしょう?
    A61
    微量にある(かもしれない)放射性物質は、プラスイオンか、分子の形で付着している可能性があります。酢は酸なので、分子の形で強固についているのをイオンに変換し、水に溶けやすくする働きがある「かもしれません」。普通の水でも充分に汚れを落とすことができますが、味が変わらない程度にやるぶんには問題ないのでは。

    Q62
    市場に出回ってるものは幼い子どもが食しても安全なんですよね?
    A62
    これは難しい質問です。安全の定義が個人によって変わってしまいますし、例えば事故前の日本の食べ物に対して「安全ですか?」と聞かれても、同じように答えに窮します。ですが、少なくとも過去の事故などの研究結果からは「市場に出たものを食べたからといって放射線で早死にする」などということはありえません。
    まぁ一言でいうと「無視できるほど小さい影響」といえます(ゼロ、とは科学的には言えないのでこのような表現になります)

    Q63
    玄米や、味噌、りんごペクチンが放射性物質を排出するのにいいと聞きました。本当ですか?
    A63
    そういう噂はあると思います。健康食品ってありますが、あれは医薬品ではないので、効果が実証できないものが多いです。基本的に「悪影響が実証できないレベルの放射線」対「効果が実証できない健康食品」の対決をしている状況だと考えて下さい。もし、値段や手間などのコストが大したものでなければ、やっても全然構わないと思います。ですがあくまで「お守り」程度です。過度な偏った食生活ではなく、バランスの良い食生活が摂れていれば、あとは個人の自由ですし、好きなだけやってもいいと思います。
    http://www.foocom.net/special/4379/
    http://www.foocom.net/column/editor/4494/
    あたりの記事もお勧めです。
    あ、EM菌を飲んだり肺から吸入したり顔に吹きかけるのは、おやめ下さい。ただちに健康に影響が出るレベルで危ないです。
    http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0723&f=column_0723_005.shtml

    Q64
    低線量被曝とガン発症の因果関係が立証された! と聞きました。ほんとですか?
    http://george743.blog39.fc2.com/blog-entry-569.html
    A64
    されてないです。元論文で比較されている胎児の被曝平均量は150mSvです。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21606360 150mSvくらいを浴びた患者の40%くらいに染色体7番の異常な重複が見つかった、という報告ですね。50例くらいしか調べられてないですし、被曝していないグループにどれだけ同じ異常が見つかるか、といった定量的なデータも無いので、これから追証されるのを待つ必要があります。 記事の「若年患者の甲状腺乳頭癌の染色体バンド7q11の増加は低線量放射線被曝と関連がある」という主張は原文にも書いてありますが、「低線量被曝とガン発症の因果関係が立証された」などとはどこにも書いていないです。ブログのタイトルは事実無根のデマの類ですので、気をつけましょう。

    Q65
    除染て必要なんでしょうか? 慌てて除染しているのを見ると、かえって不安になりますし、危なくないのならお金と時間をかけてまで除染しなくても良いのでは?
    A65
    現状の放射線量は、医療で使われるような放射線に比べてずっと弱く、低さでいうとどんぐりの背比べです。ですから、理解されているように、除染してもしなくても健康への実害には、大差が生まれることは無いだろう、と予想されています。 じゃぁ、行政は何も対策せずにほっといてもいいのか、というとそうではありません。国や自治体は、税金を納めている国民に対して、その健康を考慮した政策を展開すべきです。
    「実際に健康に被害が殆ど無いと予想されるのに何でやるの?かえって不安になるし、税金の無駄になる可能性が高いじゃないか」というのも、ご尤もです。ですが、放射線による健康被害は検出されにくく、被害が起きた場合は程度が大きい(発ガン率の上昇)ので、できるだけ防護的な考えを元に、低くしようと努めましょう、というのが、国際的なコミュニティー(ICRPやIAEA)でガイドラインとして各国に通達されています。『ALARAの原則』と呼ばれます。
    これはAs Low As Reasonably Achievable の頭文字をとったもので、『合理的に実現できる範囲内で、できるだけ低く抑えるべし』、という意味です。http://imo-imo-imo.at.webry.info/201105/article_11.html のページも参考になるかと。
    一見矛盾するようですが、「念には念を入れましょう。そして、無駄にゼロを目指す必要も無いです」という考え方です。毒物や化学薬品の取り扱いにも、同様の考えで行われたりします。
    例えば、除染作業を行うことで、かえって不安が増大する、という人もいるでしょうし、不安が低減する人もいます。全体として、不安が低減する人が多い状態までは、『除染という行為』がされるべきです。ですが、一定以下にはなかなか減らないと思います。それをいつまでもがんばって減らそうとしなくても良い、ということです。

    Q66
    温泉では とても高い線量の放射能が測定されているのに、 なんでそこは「立ち入り禁止区域」にならないのでしょうか?
    A66
    ラドン温泉に入ったり、ラジウム泉を飲んだりすることは、法的には医療行為の一環として解釈されるようです。http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-02-07-10
    医療被曝の量やその上限については、自然からの被曝と同じように「ノーカウント」なので、有馬温泉などが「放射能管理区域」になったりしないのです。温泉法、というのに守られています。
    自然の放射能も、人工放射能も、DNAに傷を付けるエネルギーには変わりありませんが、ここら辺も、「健康に対するリスクよりも、温泉に入ることで健康にメリットがあることが予想される」ので、ノーカウントになってます。

    Q67
    バズビー博士によると、水道水にはふくいち由来のトリチウムが含まれているらしいと聞きました。この核種は公表されていないけれど、かなりの量が身の回りに迫ってるなど…不安です。
    A67
    バズビー博士は反核市民団体ECRRの議長ですし、基本的に『原子力は恐ろしい』と吹聴するのを仕事にしています。まぁあまり偏見を持ちすぎてもいけないのですが、彼からは、ある程度は(むしろほぼ確実に)偏った情報が出てくることを、覚悟しておいた方がいいです。
    さて、トリチウムですが、「飲んでいる水道水にトリチウムは入っているでしょう」。ですが、無視できる量です。平時でも海中に0.2~4Bq/Lくらいで存在しているそうです。
    http://www.lunchsoon.org/log/2004/10/15.html
    http://www.naka.jaea.go.jp/forum/aomori_sympo/ichimasa.pdf
    非常に弱いベータ線しか出さないですし、僕はトリチウムによる健康被害に関する報告は見たことが無いです。
    個人の感想としては、バズビーさんは
    http://d.hatena.ne.jp/buvery/20110520
    http://blog.goo.ne.jp/redking5963/e/67d50ccea22701a0ef4ede891705789f
    http://obiekt.seesaa.net/article/155959623.html
    かなりぶっ飛んだ人だと思います。

    Q68
    田んぼの除染の研究実験で「セシウムをバリウムに変えるバクテリアを発見」という記事が載っていました。 これで万事OKでは?
    A68
    http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9873865&newsMode=article
    ニュース元は多分↑ですね。
    バリウムに変わった、というのは報道のミスだと思いますw
    http://togetter.com/li/169985
    生物は化学反応をすることはできますが、放射性物質の崩壊のスピードを変えることはできません。ですのでおそらく、粘土に固着した放射性セシウムを、はがれやすい形態に変える、という意味だと思います。「土壌から無くなった」ということは、「どっかに移動した」と考えられるので、その処理先まで考えるべきですね。でも、土壌の除染ができれば、それはすごいことなので、今後の検証に期待してます

    Q69
    次から次へと新たな不安材料が現れて、どれがラスボス核種なのか分かりません。どれが一番危険なのでしょう?
    A69
    一番危険性が知られているのは、ヨウ素131ですね。
    次がセシウム137。その次あたりにストロンチウム90でしょうか。
    これら3核種がボスのはずですが、どうも隠しボスがいそうだ、という懸念は払拭しにくいですね。
    ゲームの世界には超絶な裏ボスがいてくれるものですが(最近のは特にw)、現実世界はあまりロマンのない、無味乾燥なものかもしれません。

    Q70
    市販の園芸用土から高い放射線量が検出されました。
    http://www.youtube.com/watch?v=9gZdaLOahAA
    もしや浄水場の汚泥から作られたのでは…と、ママ友同士の中でも話題になっています。
    A70
    葉っぱとか腐葉土にも検出されてますし、そちらからの混入を疑った方が妥当かと。
    下水の汚泥からは、法律上限定した用途でしか使われないはずですし、
    http://aichi.lin.gr.jp/kankyo/law/manure_r.htm
    農水省の説明でも、
    http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_hiryo/caesium/point.html#gensoku
    http://himadesu.seesaa.net/article/215430182.html#1
    10アールの畑を15cmの深さで耕し、4トンの汚泥肥料を使った場合、土壌1kg当たり5ベクレルとなると計算されることから、汚泥肥料からの持ち込み量よりも、落ち葉や腐葉土からの混入が大きいでしょう(まぁ結果は変わりないのですが)。
    また、汚泥肥料を使用した場合、成分表(袋の裏とかに書いているやつ)に、「汚泥肥料を使いました」という表記をすることが法律で決められています。もし、表記がないのならそれは汚泥肥料が使われていませんので、その点は大丈夫でしょう。

    Q71
    これから新米のシーズンですので、お米だけは気になります。大丈夫なんでしょうか?
    A71
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ip01-att/2r9852000001ipae.pdf
    では、 稲の作付け上限5000Bq/kgの土壌汚染がある田んぼで取れたコメは、7.7Bq/kgくらいの汚染があると仮定して計算してます。これの1/2程度ではないでしょうか。http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-300.htmlが詳しいです。
    Maxで食べたとしても、年間0.1mSvより大幅に少ない被曝にとどまると予想されますので、今年や来年以降の米に関しても、僕は気にしていません。実際の数字を確認することも大事ですので、実際に検出されるのがどれくらいか、は注視する必要があります。

    Q72
    ホールボディカウンタって、意味ないんですか?
    A72
    分かることといったら、体内にセシウムがどれくらい入っているか、くらいです。
    いつどこに行って何をしたのか、といった情報が無ければ、被曝量は分かりません(特に『いつ』が大事)。 で、逆説的ですが、いつどこに行って何をしたのか、が分かっていれば、大体の対応が決まります(ヨウ素剤を飲む、とか)。 あと、内部被曝は外部被曝よりも少ない寄与率ですので、外部被曝をコントロールできれば、内部被曝もコントロールできています。まぁよっぽど危なそうなものを口にした、とかの特殊状況が無ければ、あえて検査する必要も無いと考えられます。
    機器の精度が悪いものもありますし、一概にホールボディカウンタではかりゃー一発で分かる、なんて簡単なものじゃないので、「やったところで得られる情報量が薄い」と考えられます。
    なんにせよ、少ない量で済んでいることを祈るばかりですが、見通しは今のところ明るいと思います。http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110814ddm041040170000c.html

    Q73
    家の近くが3マイクロシーベルト/時でした。 これってこのまま原発が収束するとして数年後に家に帰れるレベルなのでしょうか?
    A73
    3マイクロシーベルト/時は年間あたりでは25mSvに換算されます。僕の試算では、一年後に14mSv、2年後には7.5mSvくらいに減っていくと計算できます(外に24時間いた場合)。ですので、外部被曝量だけをみると、少なくとも1年後には「戻って生活して良いレベルになる」と予想できます(今の時点でも生涯被曝量は外部被曝で100mSv以下。生活できないとか影響が出るとはいえないレベルですし)。
    ただ、地域社会の維持がどれほど保たれるのか、などの二次的な問題も生じます。 そこらへんは政府・東電の補償がどう決定されるかによると考えられます。

    Q74
    パラグライダーで事故死するケースが、1000件に二件というのと、 放射能によって発ガンのリスクが0・2%増す、というリスクは同列に語れるものですか?
    A74
    パラグライダーで事故死するケースが、1000件に二件というのは、実測されている死亡者数(確定できます)と実際にパラグライダーで何回飛ぶか(確定できます)、の二つのパラメータともに確定している(まぁほぼ、ですが)ので、かなり「確からしい数字」ですよね。
    一方、低レベル放射能によって発ガンのリスクが0・2%増す、というのは、疫学的な調査によって、放射線を浴びた検査対象群と、それと住民の遺伝的な性質・生活習慣・社会的ストレスなどが極めて類似した放射線を浴びていない対照群を用意し、それらを比較し、統計処理をして計算・実証が『されるべき』ものです。
    ですが、実際には、例えばチェルノブイリ事故を考えてみると分かりやすいのですが、厳密な対照群を用意するのが大変困難です。事故後、アルコールの摂取量が増えたり、心配になることなどで、肉体的・精神的なストレスが増えましたし、ソ連の崩壊し、社会・経済システムが破綻してたりします。放射線の影響を受けてない地域は、ストレスも少ないと予想されますし、厳密な比較検討が、今だもって、きちんとできてません。ですので、横に並べて論じる、というのはややリスキー。
    ただ、確定している数字よりも、防護的に見積もっている不確定な数字が低い、といったバイアスをかけた比較であれば、意味はあると思います。例えばよく言われるような「肥満に・喫煙による健康被害は~Sv以上」とかですね。同じ数字自体を並べて比較することはできないですが、「大体こんなもんか、それ以下の被害じゃない?」と考える目安にしても「悪くは無い」と理解してます。

    Q75
    今回の福島第一原発事故によって、被曝量は生涯でどれだけ増えたのでしょうか?
    A75
    一般的な日本人は、自然から1.4mSv/年を受けるので、人生を70年とすると、大体100mSvです。これがベース。これに追加して医療による被曝を受けます(年間平均2~2.5mSv)。70年では医療被曝は150~180mSvですね。 合計250~300mSvくらいが平均的な日本人の生涯被曝量です。
    これに関東圏では、現実的には5~25mSv、かなり防護的に考えて15~45mSvくらいが足されます。250~300mSvが255~350mSvになった、と予想されます。
    今年の年間被曝量が20mSvの地域であれば、生涯で40~100mSvが足される計算で、290~400mSvになると計算できます。
    防護的に見積もっているので、これより少ないかもしれません。詳しくはhttp://togetter.com/li/172800あたりをご参照ください。

    Q76
    チェルノブイリのセシウムは30年で半減しそうにないようだ、とのことです。どうなってるんでしょう?
    http://www.google.co.jp/gwt/x?hl=ja&client=twitter&u=http%3A%2F%2Ft.co%2FnNvI2dC
    A76
    セシウム137の物理学的な半減期は30.1年なので、必ず半減します。記事では「チェルノブイリ近郊」とあるので、いまだもって、チェルノブイリの原子炉からセシウムが流入している場所に関してですね。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95%85#.E5.B0.86.E6.9D.A5.E3.81.AE.E8.A3.9C.E4.BF.AE.E3.81.AE.E5.BF.85.E8.A6.81.E6.80.A7には、「現在も年間4,000kl近い雨水が石棺の中に流れ込んでおり、原子炉内部を通って放射能を周辺の土壌へ拡散している。石棺の中の湿気により石棺のコンクリートや鉄筋が腐食し続けている」とあります。
    そりゃーガンガンもれてるところの近郊で測定すれば、新しくセシウムが足されるので、減り方は低くなります。ニュートン算の問題。
    福島の事故では、今はほとんど出てない(温度も下がってセシウムが出てこれなくなってる)ですし、汚染水の処理方法が確立されつつあります。いまだにコンクリートで封じ込めることしかできていないチェルノブイリのケースと比較はできないでしょう。東電・政府が汚染水の処理システムを確立しようとしている理由は、正にココでしょう。コンクリートで封じ込める、というのは「どうしようもないから仕方が無い」というたぐいの対応策かと。 流入が無ければ、後は減るだけです。

    Q77
    もう事故前と同じように暮らしてもいいと思うのですけど、良いんでしょか?
    A77
    例えばあと一年後を想像するに、そう考える人はかなり増えていると予想します。あなたは、その中でも早くその考えに到達した方、となるのでは。極端な話あと50年経っても、「微量に」放射能は残るはずです(今の0.1%とか)。 大半の人は心配しなくなるでしょうけど、そういう状況になっても、心配する人はするのでしょう。今現在も(もちろん住んでいる場所によるのですが)、ほとんどの地域は「通常通り」に生活しても、問題があるとは考えられません。

    Q78
    浪江町だか南相馬だかの豚さんが九州に運ばれた~セシウム検出~汚染豚が全国へ~的な記事が掲載されたそうで、運ばれた先の自治体がその週刊誌に誤解を与える記事の訂正を訴えた、とあるんですけど、牛が汚染されてたら豚とか鶏も危ないのでは?
    A78
    豚と鶏の飼料はほとんどが外国産で屋内で飼育されていますし、完全に切り離して考えたほうが良いでしょう。http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110417/dst11041700430000-n1.htm
    豚・鶏は東北が主な産地でないところもポイントかと。
    http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001072704
    東北には、他の地域と比べて肉牛がたくさんいることは分かりますが、豚や鶏がたくさんいる訳ではないです。むしろ九州が多いです。

    Q79
    検査をせずに自家菜園で取れるものって食べてよいのでしょうか?
    A79
    一般に葉モノは上から降ってくるのを効率よくキャッチしちゃうので、線量が高い傾向にありますし、構造が凸凹しているので洗いにくいかもしれませんが、トマト、キュウリ、ナス、トウモロコシなどは表面を洗えば、葉モノよりもずっと簡単に除染できるでしょう。
    例えばとうもろこしなんかはガッチリ葉っぱでガードされてるので、危険性はほうれん草なんかよりもよっぽど低いと考えられますし、あえて避ける意味もありません。http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001ceor-att/2r9852000001cest.pdf
    http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001e050-att/2r9852000001e092.xls
    検査されている値から類推してもいいですが、万全を期すならば、検査機関に測ってもらいましょう。食べる量が少ないのであれば、健康に影響を与えるものではないですし、そこら辺は手間とコストのバランスです。手放しでOKとは言えませんが、「危険だからやめてください」とも言えないです。

    Q80
    WHOの「緊急時対策基準」というのは「非常事態時における餓死を避けるための限界値」
    というのを見たのですが本当です?
    A80
    デマの類かと。
    http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/154.html
    に残骸が残ってますね。
    http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html
    の一部が出回ったと考えられます。
    で、これに関しては、http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=62602915&comm_id=5581412&page=allで、QAsh1800さんが製作者の金吾氏と間接的なやりとりをして、添削(の添削なのですがw)されています。その過程かなにかで「元の文が消失」したのでは。
    http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1159910331の下のほうのコメントがちゃんとしてます。
    抜粋↓
    ----------------------------------------------------
    緊急事態においては既定国際ガイダンスとしてIAEAのBasic Safety Standards for Emergencyに従うことになります。IAEAのOperation intervention Levels (OILs)によると緊急時においての飲料水に含まれるヨウ素の基準値は1リットル当たり3,000ベクレルとなっています。

    これとは別に、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告(Recommendations)が存在し、これは該当する水を一年程度飲み続けることを仮定して算定したものです。日本政府あるいは原子力安全委員会がこれを基に緊急時用に設定した暫定基準値が1リットル当たり300ベクレルです。上掲のIAEAの基準値と比べるとその10分の1となっており、かなり厳格な値と言えます。』

    まとめると下記です。

    一生飲む場合=10ベクレル/リットル (WHO)
    1年程度飲む場合=300ベクレル/リットル (ICRP)
    緊急時に飲む場合=3000ベクレル/リットル (IAEA)
    ----------------------------------------------------
    http://www47.atwiki.jp/matowiki/pages/50.html
    もご参考に
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    関東圏での生涯被曝量をまじめに考えてみる


    木下黄太氏のブログ
    『福島第一原発を考えます』の「首都圏(関東)土壌調査結果、関東全域で放射性物質に汚染されています。」の記事に触発されて、関東圏での生涯被曝量を考えてみます。
    http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/96efbe3938f5412586fcabb1334ad92b

    線量の低いところで考えても仕方が無いので、「いわゆるホットスポット」(←この言い方、個人的には大っ嫌いですが)で考えます。

    「いわゆるホットスポット」では、0.6μSv/時間くらいの空間線量が計測されていますので、この値を代表値として、今回の福島第一原発事故により増えた、関東圏での生涯被曝量を考えて、木下氏が言うように避難が必要なのか考えてみます(結構大真面目)http://www.nnistar.com/gmap/fukushima.html

    よくある勘違い、というか、計算間違いは、この0.6μSv/時間を、そのまま生涯に当てはめて、24時間365日に換算すると5.256mSv/年、人生80年と考えて80x5.256=420mSv、なんて計算です。

    こういう計算をしてしまうと、つい最近、食品安全委員会から『生涯100mSvまでなら許容範囲とする』なんていう提言がでっちゃったところですし、「100mSvを超えるっダメだっ東京から脱出しなきゃぁあああ!!!1」なんて考えてしまうかもしれません。まぁ仕方ないですね。http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110726sfc

    これは一見至極まっとうにみえますが、隠れた仮定として『今後とも空間線量が一定である』という前提を置いています。これはおかしいので、間違った計算です。実際、事故から4ヶ月経ちましたが、緩やかながら「一律に空間線量は落ちてます」。これを条件に入れないと誤った計算になります。http://www.jaea.go.jp/jishin/monitor.pdf

    健康に影響が出ないと考えられる生涯100mSvを80年で割って、一年当たり1.25mSvと計算するのも同様の間違いです。放射性セシウムは土壌に沈着しますが、水平方向へ希釈され、垂直方向に移動し、地面により放射線が遮蔽されます。

    では、どれくらいの割合で減っていくのか、が疑問です。ですが、昔の人は偉いもので、ちゃんとチェルノブイリ事故のときに、どれくらいの割合で空間線量が減ったのか、が国連などによって調べられています。

    国連の発表@2008年
    http://www.unscear.org/docs/reports/2008/11-80076_Report_2008_Annex_D.pdf
    の113ページのB62項にチェルノブイリ事故由来の放射線量の経年変化が解説されています。チェルノブイリ事故から20年後での発表です。

    この報告書によれば、「汚染地域の住民が生涯で受けるセシウム137由来の外部被曝の吸収線量を100とすると、事故の起きた1986年に25、1987-1995年の間に40、1996-2005年の間に15を受けたと見積もられる。今後2006-2056年の間に予想される被曝量は20である 」とあります。

    つまり、今年の空間線量が25mSvであれば、生涯に100mSv受けることになります。福島でも20mSv/年の基準が設けられているのは、ここら辺も関係してるのかもしれません。

    また、同じ報告書のの117ページに、周辺国の137Csによる相対的な外部被曝量と時間依存のグラフが載ってます。これを見てもらうとわかるように、周辺国でも、事故現場周辺と「変わらない割合」で空間線量が落ちることが分かっています。

    プロットを元に、エクセルに近似式を出させると、だいたいY=1/Xの式になります。今年を100%とすると、
    1年後は70%
    2年後は45%
    3年後は30%
    4年後は20%



    10年後は12%



    20年後は6.5%
    70年後は今年の2%くらいになる計算です


    さて、もう一回戻ってみて、都内の「いわゆるホットスポット」の値はいくらかだったというと、5mSv/1年目、でした。これは生涯の被曝量の25%と見積もられるので、生涯でも20mSvくらいの被曝量にとどまると予想されます。


    しかも、今現在の空間線量は、セシウム137由来のものだけではありません。物理学的半減期が2年くらいのセシウム134からも、ガンマ線が出ています。大体のベクレル比は137:134=1:1と知られています(木下氏のブログにもデータは出てる)。

    および、原子炉内で生成されるセシウム137とセシウム134のベクレル比は、1:0.4~1.5の範囲にとどまることが知られてますhttp://cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/12.html

    セシウム137と134がそれぞれどれくらいの放射線を出しているのか、を調べるのはちょっと骨です。というのも、この『0.6μSv/時間』というのが、どのような計測器で測られて、どのような近似換算を行ったかを知る必要があるからです。

    ガイガーカウンタなどは、空間中の大体のエネルギーを電気信号に変えているだけなので、厳密にSvを算出しようと思うと、線源が何で、距離はいくらで、汚染面積がどれくらいで、といったパラメータを決めないと計算できないのです。

    ですが、ここではざっくし行きます。厳密に計算するとなるとhttp://rphpwww.jaea.go.jp/senryo/research/nfld-5.htmあたりのエネルギースペクトル依存の機種側の計測効率曲線から、考えないといけませんが、幸いなことに調べてある資料がありました。


    実測値、理論値ともにセシウム134とセシウム137の空間線量(単位はSv)への寄与率は、ベクレル比が一定だと、1:2.7であると計算されます
    http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/nodo.pdf
    http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrsm/j-paper/j9-1-2.pdf

    まぁ実際はベクレル比は厳密に1:1じゃないかもしれませんし、木下氏のブログのデータを見渡すと、ちょっとセシウム134は少ないように見受けられます。セシウム134は半減期が2年くらいなので、事故から5ヶ月たった今、当初の0.85倍くらいになってるはずですし、計算しやすいように丸めて1:2とします。

    「いわゆるホットスポット」の放射線量は0.6μSv/時間だったので、0.6*1/3=0.2μSv/時間がセシウム137由来、0.4μSv/時間がセシウム134由来、と仮定します。http://togetter.com/li/151099に、早川先生のまとめも大体そうなってます。

    そうすると、最初の1年を同じとすると、初年度は5mSv/年、1年後は1.66x0.7+3.33x0.7x(1/2)^(1/2.06)=2.75mSv、2年後は1.66x0.45+3.33x0.45x(1/2)^(2/2.06)=1.51mSv等と計算されます。3年後には0.86mSv、4年後には0.51mSvと計算されます。10年後は0.21mSv・・・となり、生涯では9.9mSv、大体10mSvと計算できました。

    なので、外部被曝を考えた場合、今の関東では「生涯100mSvなんて受けるのは到底無理」と予想されます。

    なお、フランスのIRSNは、もうちょっと防護的な考えで被曝量の推移を見積もっています。
    http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/IRSN-Fukushima-Report-DRPH-23052011.pdf
    IRSNによると、事故の起きた初年度で生涯の12.5%分を被曝、10年でさらに35%、そこから60年で50%強、としています。

    IRSN基準でも、今年の年間被曝量が12.5mSv以下なら生涯の被曝量は100mSv以下です。
    これらの違いはフォールアウト(放射性物質の塵)の形状や、土壌の性質、気候(日本は梅雨とか台風があるし東北は雪も降る)をどのように仮定するかによって大きく変わると考えられます。


    ですので、外部被曝に関しては、初年度が年間5mSvだと、生涯で10~20mSv(ISRNのを国連の倍と計算)を被曝する、と考えれば良いのではないでしょうか(変な見積もりをしていたらご指摘ください)


    あと忘れてはいけないのは内部被曝です。これは、食品・水によるもの、事故直後に空気中を漂っていた粉塵に付着したもの、地面に降下してから、再浮遊して体内に取り込まれたもの、の3パターンが考えられます。

    まず、食品からですが、暫定基準値を敷いて、政府は事故後の食品の流通を制限していましたが、検査漏れが出てきました。これは事実ですね。まぁ、全食品の全検査なんて夢物語なので、仕方の無い面もあります。ですが、検査がダダ漏れになったとしても、年間0.1mSvくらいの被曝量の増加にとどまると予想されています。 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ip01.html

    この試算では【仮定1】米が作付け限度値ぎりぎりの汚染地域で作られている 【仮定2】検査した食品が汚染されているまま市場に出た【仮定3】北関東で取れる食品(検査した範囲)を集中して通年摂取する【仮定4】未検出でも汚染があるとする

    と、かなり防護的な仮定をおいて計算されています。生涯を通じても、単純計算7mSvですし、土壌にがっちり沈着したセシウム137は、作物にも移行しにくくなるので、将来こんな数字にはならないでしょう。多く見積もっても1mSvくらいと予想します。

    よくセシウム137は海産物に生態濃縮するから、日本の魚は食べられなくなる、という極論を耳にしますが、そうは考えられません。なぜなら海水魚は淡水魚と異なり、体内のイオンを積極的に排出する機構があり、内陸で発生したチェルノブイリ事故での淡水魚の放射能汚染とは、状況がかなり異なります。

    もちろん、実際の検査は今後とも徹底されるべきで、注視しなければいけません。ですが、これ以上怖がるデータも現状は見当たりません。事故前と比べて、防護的に見積もって+0.1mSv/年です。事故前でも食品から年間0.4mSvくらいは被曝してます。

    次に事故直後の粉塵に含まれる放射性物質の体内への取り込みについて。事故後のヨウ素131などの吸引は既に調べられていて、影響の大きかったと考えられる飯舘村の住民の方を調べた結果、内部被曝は最大検出で3.2mSvでした。ほとんどは1mSv以下です。

    福島の非常に汚染が強い地域で、事故当初に外部被曝を10mSvくらい受けているので、事故当初に受けた線量としては、15mSvくらいを足しておけば十二分かと。これは福島にお住まいの方でも同じ見積もりでよいでしょう。
    http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110627/dst11062701150001-n1.htm

    いわゆるホットスポットといえど、被害の大きかった被災地周辺よりも大きいとは考えられません。また、千葉の日本分析センターの2ヶ月分のデータを50倍くらいしたのにも相当しますので、周辺よりも極度に濃縮した『いわゆるホットスポット』での被害を想定できてると判断します。
    http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/hyouka.pdf

    初期被曝に関しては、かなり防護的に見積もりました。福島第一原発の敷地内に住んでたのなら、これでも過小評価があるでしょうが、現実的にはこれの1/10~1/50かと。事故当初、屋外に24時間いた人なんてどれくらいいるのか分かりませんが、屋内にいればこの被曝量はもっと減ります。

    埼玉県川口市の方のツイッターでお子さんの尿からセシウムというのが流れてきましたが、
    事故前の日本人は、大気核実験などの影響で、環境からセシウム137をおよそ22Bq/人くらいはもっておったようです。尿中には、事故の影響が無くても0.2Bq/Lくらいは検出されても全然おかしくありません。 http://yfrog.com/gydrkyxj

    川口市のは、この予想値と同レベルですので、「福島の事故によるセシウム137とは考えにくい」ですね。もしこの数値が、福島の事故由来であれば、セシウム137とほぼ同量生成しているセシウム134が検出されるべきですが、されていないのもポイントかと。半減期の長いものしか検出されていない→それだけ時間が経ってから取り込まれた、と考えられるので、ごく最近の事故で取り込まれたというよりも、1960年代の核実験由来の放射性物質である可能性が高いと考えられます。むしろ原発由来の放射性セシウムが殆ど検出されなかった、と考えるべきです。


    最後に、地面に落ちた放射性物質が再浮遊し、肺から体内に取り込まれる危険性について考えます。原子力安全調査専門委員会によれば、土壌からの再浮遊係数は1x10^-6m-1とされています。つまり、100万Bq/m2の汚染地域があれば、そこからは1Bq/m3の粉塵があるであろう、としています。

    大気中に放出される放射性セシウムは、イオンとして存在している可能性も指摘されたのですが、セシウムが土壌に強く吸着する性質があることなどを総合的に判断し、大気中の粉塵に結合しているものと考えます。

    http://www.aesj.or.jp/aesj-symp/presentations/02-02_hattori.pdf 1/100万なんて数字を見ると、なんか過小評価しているように思うかもしれませんが、計算してみると砂嵐レベル(数十mg/m3)の粉塵が舞っていることを想定しています。

    例えば、15000Bq/kgの土を元に計算すると(木下氏の調査の植え込み三郷市早稲田)、15Bq/gですから、1Bq/m3にしようと思うと、60mg/m3くらいの砂埃です。

    神戸・淡路大震災の瓦礫撤去時(要は工事現場)でさえ、大気中の粉塵量は100μg/m3ですし、前の記事でも書いたように、かなり防護的に作られてます。http://www.hyogo-iphes.jp/kikaku/report/eiken/ERNo22.pdf


    http://t.co/FqqQiaEに、成人は、一日あたり22.2m3の呼吸をするとあるので、22.2m3/d*365d/y*1Bq/m3と計算すると、年間8139Bqのセシウム137を体内に取り込むことになり、実効線量係数3.90*10^-08 Sv/Bqをかけると、0.32mSv/yとなります。

    前の計算では76μg/m3を基準にして考えましたが、砂嵐を想定しても1mSv被曝するのに3年くらいかかります。まぁ無視していいんじゃないでしょうか?普通の土地で3000年生きるつもりの人は気にすればいいと思いますが、僕は一生気にせずにマスクもしないでしょう。

    それでも気になる人はいると思いますが、仮に1Bq/m3が今年一年続いたとしても、来年以降は表土は流されるか、地中に浸み込みます。そうなると、大気中に再び放出される機会が激減すると予想されるので、実質ゼロになるでしょう。

    でもゼロとして考えるのは防護的でもないので、外部被曝と同様の減衰をたどる、と仮定して計算すると、初年度は1/3=0.33mSv、1年後は0.1mSv、2年後は0.06、5年後は0.02、生涯では1.55mSvと計算できます。2mSvくらいを考えておけば充分防護的でしょう。

    そもそも、1Bq/m3の放射能を体内に取り込む機会なんて、いわゆるホットスポットといえど「機会がありません」。都内で計測されている0.6μSv/hの空間線量から、逆算してBq/m2を求めると、185KBq/m2くらいの汚染密度と考えられます。http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2011/siryo16/siryo2.pdf

    再浮遊率は10^-6/m-1ですから、実質的に185KBq/m2*10^-6=0.2Bq/m3くらいしかありません。
    実際西新宿で計測されている数字は、検出不可~0.0003Bq/m3が続いています。50倍しても0.002Bq/m3以下です。http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/whats-new/measurement.html

    ですので、上の計算もえらく極端に防護的に見積もっていることをご理解ください。
    しかも、この計算は、『24時間ホットスポットに屋外生活をしている』仮定です。16時間くらい屋内生活をする方は、外部被曝と土ぼこりの内部被曝には0.6をかけて下さい。

    以上、「関東圏での生涯被曝量」を考えてみました。結論としては、10~20mSv(外部被曝)+1~7(食品)+0.3~15(事故初期の被曝)+0.3~2(粉塵)=12~40mSv/生涯、と予想します。かな~り、ざっくりどんぶりな計算をしているので、細かい突っ込みはあると思いますが、防護的に考えて大体こんなもんかと。

    現実的には、いわゆるホットスポットでさえ、屋根のある暮らしを続ければ、生涯で5~25mSvにとどまると予想します。まぁどうしても気になる人は避難すればいいのですが、僕は東京で仕事をしたいので、気にしないですね。マスクもしない。一生マスクをしたとしても、最大見積もりで2mSv程の被曝しか防げないでしょう。

    40mSvを生涯で被曝したとすると、発ガン率としては100mSvで0.5%という有名なICRP基準で考えると、0.2%くらい上がる「リスク」が計算されますが、実被害が出るとは到底考えられません。日本人のガンでの死亡率は20~25%で、地域差、年度差があります。統計のぶれの範囲内だと予想されます。

    あくまで予想ですので、実際の危険性はもっと上かもしれませんし、下かもしれません。防護的に計算しているので、おそらくは下でしょう。それでも「関東は危険だな」と思うのであれば、もはや自由です。その分「放射能からのストレス」は確実に減りますし、健康にもメリットがあるでしょうから。

    しかし、人間の行うあらゆる行動には、リスクがあります。極端な話、家の前の自販機にジュースを買いに行くことでさえ、厳密にはリスクがゼロではありません。

    「ほんの少しあるかもしれない放射能を避ける」という行動にも、当然リスクがあります。実質的に余計な心配・見えないものへの恐怖を抱き続けることは、ストレスですし、暴飲暴食やタバコの摂取量の増加など、肉体的な影響となって現れるかもしれません。

    関東から移住するとなると、仕事の変化はもちろん、対人関係が変化することで、これまで使えていた様々なサポートが利用しにくくなります。一概に『放射能がある地域から逃げれば健康にとって良いことが起きる』とは言い切れないのです。

    日本国内でも、自然からの放射線量は、事故前でもばらつきがあるのです。関東から避難したけど、移住先が元から放射線量が高い地域だった、では笑うに笑えません。http://www.geosociety.jp/uploads/fckeditor/hazard/2011/daishinsai/20110412imai/Radiation-m2.gif

    個人の意見ですが、「放射能を怖いと感じる感情」は、誰にも責められるものではないです。感情は論理を超越します。ですが、「具体的な行動を起こす」ことは、何かしらの「結果」をもたらします。僕は「なんとなく嫌だ」という感情だけで、自分や自分の家族の健康に影響のある行動を決める勇気がありません。

    確かに関東圏は喧騒とした都市圏で、年齢調整別の発ガン率を見ると、全国でも下から数えた方が早いくらい発ガンの多い地域ですから、もともと関東圏から引っ越したいと考えていたのなら、避難するってのも悪くはないかもしれません。

    ですが、医療設備は整ってますし、ガンによる粗死亡率は低いです。放射能が怖いから仕事をほったらかして避難するってのは、割に合わない気がします。まぁ最終的には個人の自由ですが、こんな関東の状況を「避難した方が良い」なんてのは、僕には口が裂けても言えそうにないです。


    【まとめ】関東での生涯の被曝量は現実的には5~25mSvにとどまると試算した。かなり防護的に考えて、15~45mSvくらい。検証では外部被曝の影響が高く、事故当初の寄与も大きい可能性あり。土ぼこりからの内部被曝は無視できる程度。食品は今後も要検査であるが全体の1/5程度。

    【僕の主張・要点】除染はすべきで、検査は継続して行われるべきです。ですが、計算されるリスクとしては事故前と大差が無いと判断できます。あと、専門家の方に同様の概算をしてもらいたいです。

    【防護的に考えている点1】ホットスポットに住んでいると仮定。住居の近くに、ホットなスポットが局所的にあったとしても、その汚染範囲が小さければ空間線量や、土ぼこりによる影響はほとんど無視できます。汚染範囲がどれくらいの広がりがあるのか、という情報も大事

    【防護的に考えている点2】関東が都会で、コンクリートに覆われる面積が大きく、表土の流出が大きいと予想されますが、あえて無視。屋内行動した場合0.6かける、というのは、建物が木造で、屋外に8時間もいる場合。コンクリの建物で屋外には3時間しかいないとかであれば、もっと減るはず

    【防護的に考えている点3】食品による内部被曝は、放射能検査がダダ漏れになったと仮定(薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会資料)その他防護的な仮定を置く

    【防護的に考えている点4】事故当初の被曝は、福島県内でも放射能の沈降量の多かった地域を元に算出

    【防護的に考えている点5】土埃による内部被曝は、実際の100倍くらいを見積もっている計算。事故から一年も経てば、地表にある放射性物質は地中に浸み込んでいくので、再浮遊する機会は極端に減るのにもかかわらず、あえて計算。

    【防護的に考えている点6】40mSvを『生涯で』受けた場合は、一瞬で同じ量の放射線を受けるより影響が少ないはずで、広島長崎のデータから得られたICRPの100mSvで0.5%のガン死の確率自体が防護的。実際500mSvを生涯で受けている地域であっても、発ガン率に有意な差は無い。

    【防護的に考えている点7】日本より年間平均で1mSv以上高い線量の地域なんてざら。一生を80年として、80mSv余分な放射線を平均的な世界の人々は受けている。自然環境からの年間被曝量は、日本は1.4mSv、世界平均は2.4mSv あえて計算してること自体、既に防護的。

    【防護的に考えている点8】ホットスポットの外部被曝量の減衰のスタートを現在の0.6μSv/hと仮定。今から半年後は0.75倍くらいになっていると予想されますので、1.3倍くらい多めに数字が出ています。

    【防護的に考えている点9】事故当初の外部被曝量の計算は、国連の報告などの『初年度の被曝』に合算されているはずです。実質ヨウ素131由来の外部被曝量の増加だけに注視する必要があるのですが、計算・説明が長くなるので割愛。二重にカウントしてますので、かなり防護的かと。

    《過小評価しているかもしれない点1》今後の事故状況が悪化しないと仮定。今後新たに水素爆発があれば、即リセットしないといけない。

    《過小評価しているかもしれない点2》経年変化の減衰が見積もりどおりにいかない可能性もある(理由は思いつかないのですが)。

    《過小評価しているかもしれない点3》建築現場など、土壌を削る仕事をする方は、経年変化関係無しに掘り返した土を吸い込む危険性がある。ただ、その場合は、掘った深さが10cm以上であれば、汚染されていない土が増えるので、相対的に薄まる。除染作業時は注意すべき。

    《過小評価しているかもしれない点4》食品に関しては、今後とも検査は必要で、値の推移を見積もる必要あり。一通りの項目が出揃うまでは、見積もりに見落としがある可能性がある。その可能性も踏まえたうえでの防護的な計算

    《過小評価しているかもしれない点5》発ガン率に関しては、現状ではできるかぎりの合理性のある防護的な考えであって、今後の疫学調査で知られていなかった影響が報告される可能性は否定できない。

    『木下氏のブログデータで注意すべき点1』事故後5年経ってから策定されている特区を、5ヶ月足らずの今回の事故に当てはめてる。その間の表土の風雨による流出は考えていない

    『木下氏のブログデータで注意すべき点2』特区はセシウム137の量に依存して決められてるのに、勝手にセシウム134と137を合算して評価してる

    『木下氏のブログデータで注意すべき点3』土のサンプリングをどうやったのか、不明。どれくらいの深さまで土を採取したのかがないと、Bq/kgの数字自体が変わる。側溝に溜まった砂を「六万Bq/kg超えました。動くホットスポット。」などは無意味。動くんなら数年以内に無くなるんじゃ?

    『木下氏のブログデータで注意すべき点4』Bq/kgをBq/m2に換算するのが適当過ぎ 側溝に溜まった砂(厚さ数ミリも無いでしょう)を集めてきて、5cm掘った場合の換算係数65m2/kgをかけたら、基準より100倍くらいの値が出てもなんら不思議ではない。

    『木下氏のブログデータで注意すべき点5』サンプル取得の方法、変換係数の扱い、法解釈、リスクの解釈、いずれも根拠が乏しいのにもかかわらず、移住を勧めるというのはあまりに乱暴。

    -----------------------------------------------------------
    追記①

    ばれてると思いますが、これはTwitterの投稿用に作成したものです。
    まとめとして↓を作成しておきました。
    http://togetter.com/li/172800
    読んで頂き、ありがとうございますm(_ _)m

    さて、Q&A作成の作業に戻るか(´・ω・`)

    追記②
    空間線量の推移のイメージ図
    年月が経つにつれ、空間線量に寄与する放射能の範囲が狭くなり、発される線量自体も減っていくと予想されます。

    プレゼン上手

    「7万人の人が自宅を離れて彷徨っている時に国会は一体何をやっているのですか!」衆議院厚生労働委員会より児玉龍彦氏発言全文テキストおこし

    ども。最近タラコを自作する腕がメキメキ上達中のnaka-takeです。
    パパの作ったタラコスパゲティは美味いんだぞ~と、娘に教えてやりたい。
    娘は、スパゲティをぶん回すのが大好きなんだよな・・・orz

    さてさて、それはさておき、

    この児玉先生の発言に関して、いろんな印象を持つ方がいるようですので、日記に残しておこうと思います。

    まず、やり取り一覧をMixi記事以外からリンクで残しておきます↓
    映像
    http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=O9sTLQSZfwo
    スライド
    http://www.slideshare.net/ecru0606/ss-8725343


    質疑応答の書き起こし
    http://famasaki.com/japan/20110729105723/
    http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65754196.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter


    僕の第一印象は「プレゼン上手いんだけど、一般聴衆にもうちょっと気を使えばいいのに」です。

    プレゼンテーションは、自分の言いたいことを明確に伝えることを目的としてます。
    この児玉先生の答弁は、「国会議員相手」に作成されています。


    彼の主張点を列挙します。

    ・日本が持っている最新鋭のイメージングなどの機器を用いて、放射能の測定を徹底して欲しい
    ・今回の原子力事故に対応するために、早急に新しい法律を制定してほしい
    ・国策として土壌汚染を除染する技術を民間の力を結集してほしい
    ・どうやって除染を行うか、真剣に考えて欲しい


    の4点ですね。

    児玉先生のプレゼンの最後に述べられている、この4点が要求です。


    至極まっとうです。
    さすがに、東京大学アイソトープ総合センター長だけあります。
    僕も学生時代お世話になりました。頭が上がりません。はい。


    現場で除染作業を行っていて、現状で政府の対応として足りていない点を、きっちり指摘しています。なかでも、答弁の中で「測定も除染もなければ、「安全だ」「不安だ」と言われても、信頼できるところがありません」というのは、誰しも頷くところでしょう。


    是非とも上の児玉先生の4つの主張点が、国会議員の皆様に伝わることを祈ってやみません。
    僕もこれまでの日記で「実際に健康に被害があろうと無かろうと、国の姿勢として除染はやるべき」と散々書きました。この4つの主張点に異議を挟む人は、非常に少ないでしょう。


    ここまでは全く問題ありません。
    児玉先生は、見事に「国会議員に対して法案の策定を急かすプレゼン」をやられたと思うのですが、今のご時勢、ネットによってこのプレゼンから二次情報が派生します。


    こっからが問題。


    案の定、ネット上では
    「内部被曝はやっぱり危なかった」
    「真実を言ってくれる人が出た」
    「御用学者涙目」
    「やっぱり過去の健康被害は隠蔽されてた」
    「原爆29個分の放射性物質が出てるんだ、広島長崎より健康被害が出るに決まっている」
    「沖縄に避難してよかった」

    などと、ナナメなリアクションが多数散見されます。
    (もちろん、まっとうな意見も多々あるのですが)


    事故から4ヶ月経ちましたが、その間にいろんな情報がありました。
    事故当初はまさに情報の洪水で、色んな不確かな情報もありました。
    その中から、正確な情報を得ている人は、今回の児玉先生のプレゼンを見ても、冷静に対応できるでしょう。

    しかし、「やっぱり福島の事故は原爆・チェルノブイリ級に危なかったんだ」と考える人は、残念ながら、放射線に関する情報処理能力が殆ど変わっていないと察されます。そういう意味で、児玉先生に糾弾されている国会議員と同じかと。このニュースへのリアクションで、事故から4ヶ月が経った今、どれだけちゃんと考えてきたかが試されます。


    まず、今回の児玉先生のプレゼンで「福島の事故が、チェルノブイリ事故や、ましてや原爆による放射線被害と同等かそれ以上になる」と述べられているでしょうか?

    注意深く答弁を見ていただくと分かるのですが、「どれくらいの健康被害が出るのか、という数字」を一切出していません

    見事です。
    よくも「間違ったことをいわずに国会議員にこれだけのプレッシャーをかけれるものだ」と感心しました。

    児玉先生のプレゼンのスライドを見ていきましょう。

    まず、原爆いくつ分、という記述から。

    原子力爆弾による、放射線被害の多くは、爆発時の中性子線によるダメージに起因します。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B#.E6.94.BE.E5.B0.84.E7.B7.9A
    http://www.rerf.or.jp/general/qa/qa12det.html
    http://blogs.yahoo.co.jp/cnykg777/9514154.html

    原子力爆弾の残留放射能は、爆発時の放射線による健康被害を考えると、少ないものです。
    原子力発電所の事故はこの逆で、中性子線はあまり出ませんが、残留放射能が多く出ます。そりゃぁ広島原爆何個分、という計算になるわけです。

    当たり前ですが、原子力爆弾の方が健康被害は大きいです。


    次に、スライド3では、チェルノブイリ事故との規模の比較がされてます。
    チェルノブイリ事故では5.2~14.4エクサベクレルの放射能の放出で、福島では0.77エクサベクレルと明示しています。ですので、チェルノブイリ事故よりも明らかに規模の低い事故であることも明示しています。7~20倍規模が小さいです。

    ここまでで、「原子力事故は放射能の放出が大きいのだ」という主張を完結しています。

    まぁそうですよね。でも原子力爆弾と比較すると、一般国民は焦りますよね。
    でも、不安にとらわれている人の耳には、児玉先生が一方で「チェルノブイリ事故よりも規模が小さい」ということも明示していることには、あまり関心が向けられません。まぁそれも仕方ないですが。


    スライド4では、途中まとめとして、事故が起きた際は現行の法律の改定が必須、と主張しています。これは、現行の放射性物質の取り扱い従事者に向けた法律ベースではなく、原子力事故に特化した法律の整備が必要だ、という主張です。
    http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S35/S35F03101000056.html
    決して今現在施行されている「暫定基準値の策定がおかしい」などと言っているのではありません。


    次のスライド5から、放射線がどのようにガンを引き起こすのか、という説明。
    内容は有名なマルチヒット仮説です
    http://kusuri-jouhou.com/creature2/hassei.html
    特に何の問題もありませんね。散々書いてきましたが、発ガンにいたるまでは、多段階の制御機構がかかっています。DNAの傷つきやすさと、発ガンの起こる時期は別です。子供はDNAに傷がつきやすいですが、ガンは老人になってから起きやすい病気ですし。

    スライド6では、小児性甲状腺ガンの症例数のピークが示されています。これもWHOの発表のとおりです。発ガンには時間がかかることを示しています。

    スライド7-9では、セシウム137の被害について最新の知見についての解説がされています。

    対象は膀胱の前がん症状について述べられています。
    ここでは、5-30Ci/km2、つまり185,000~1,110,000Bq/km2のセシウム137濃度の箇所について、重点的に解説されています。これは2006年の時点での濃度なので、表土がまだ動きまくっている福島の事故のケースと厳密に対応させることは現時点では難しいのですが、目安として、尿中に含まれるセシウム137が6.5±14.3ベクレル/㍑くらい、『事故から25年経った現在でも検出される』土地に住んでいる患者さんだと考えてください。0.3ベクレル/㍑程度なら異常は報告されていません。
    http://carcin.oxfordjournals.org/content/30/11/1821/T2.expansion.html
    http://carcin.oxfordjournals.org/content/30/11/1821.long#T2

    さて、スライド9では、5~6月の時点で、福島近辺の母親の母乳から1.9~13.1ベクレル/㍑の放射性セシウムが検出されていることに触れ、「この値が続けば」チェルノブイリ事故と同様な被害が予想される、としています。

    ここの箇所が一番気になるポイントです。

    受け取り方によっては、福島の事故でチェルノブイリと同じように膀胱ガンが多発する、それは今は明らかになってないだけだ、と捉える人が多そうです。

    ですが、児玉先生のプレゼンにもあったように、福島の事故の規模はチェルノブイリの1/10くらいです。

    さらに、例に出しているグループ1という地域では、いまだにセシウム137が高濃度で検出される地域に住んでいる人の話で、彼らは事故当初もっと高い値の被曝を受けていたのです

    5月下旬に福島県内の子供から検出された尿には放射性セシウムが0.8~2.4ベクレル/㍑で検出されていました。
    http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106300554.html

    また、最近では川口市で0.4ベクレル/㍑くらいが検出されていますが、
    http://yfrog.com/z/gydrkyxj
    (これはセシウム134が検出されていないので、原発由来とは考えにくい)
    児玉先生の示す値に遠く及びませんし、福島原発事故では事故当初ですらこの値ですから、25年も経った地域での測定値を比べるのはナンセンスです。

    セシウム137の生体内半減期は70~200日といわれていますし、今後新たにセシウムを取り込む機会は充分少ないので、『慢性的に尿中に6~20ベクレル/㍑のセシウム137が検出される』などということは起こりえないでしょう。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0137#.E7.94.9F.E4.BD.93.E3.81.AB.E5.AF.BE.E3.81.99.E3.82.8B.E5.BD.B1.E9.9F.BF


    ですが、除染などをしなければ、「起きないとは言い切れません」よね。
    測定しなければ「起きてるかどうか判りません」よね。
    ですので、児玉先生は「これからきちんと測定し、除染を行う政策をとってください」
    と訴えているのです。


    その主張はまっとうですよね。


    スライド10-19には、具体的にどういった場所に焦点が置かれるべきかを解説しています。

    これ以降、法整備の重要性を訴えるスライドに終始します。


    そして、児玉先生は一切、「今回の福島の事故で健康被害が起きる」などとも言っていないです。
    「子供のためにもできるだけ減らしましょう。そのために具体的にどうするのかを考えて、動きましょう。つーか、動けコラ」

    こう言っているのです。


    この問いかけが、アフォな国会議員にきちんと届きますように。

    そして、ナナメのポイントで「内部被曝は絶対的な邪悪神」宗教が広まりませんように。


    何事も量の問題ですから。

    --------------------------------------------------------------------------
    追記①
    書き起こされた答弁の中で、解説していないのはアルファ線による健康被害に関してですが、アルファ線を出す核種は、非常に限られています。現状、接する機会が殆どありません。原子炉事故で飛散して気をつけなければならないのはヨウ素131とセシウム137です(次点でストロンチウム90)。これらはそもそもアルファ線出しませんから。
    あるとしても、大気核実験が行われていたときから存在するレベルか、それ以下の量のプルトニウムです。ですので、「アルファ線による内部被曝」の危険性を訴えるだけの内容。今回の事故に即していませんが、議員の尻をたたくのに使われてますね。

    追記②
    ホールボディーカウンタで測定してもあんまり意味が無い、というのはまぁその通りで、各臓器への影響は等価線量で評価されるべきですね。なので、識者は「ホールボディーカウンタで全住民を検査しろ」なんて要求に「いや、お前ら落ち着け」というのです。

    追記③
    膀胱ガンの統計データは、どこまで信憑性のあるものかわかりません。
    論文でも、「患者がどれくらいの被曝量を受けたのかが不明である」と明記されちゃってます。

    著者も
    However, synergistic effects of other ecological hazards (chemical pollution and cigarette smoking) in Ukraine, which is acknowledged to be an ecological disaster area, also have to be taken into consideration. The economic and social structures are very poor, and the majority of the Ukrainian population still is getting food from their private vegetable gardens (without any ecological control). Therefore, our patients (many of whom were smokers) living in the radio-contaminated areas could be synergistically affected by various hazards.
    と書いてあるように、喫煙者の割合が多く、放射線の影響かどうかすら、断定はできません。
    現段階では、まだ数ある仮説のうちの一つでしかなく、これをもって「低線量の被曝が主因で」病変がおきた、という結論は得られません。例えば、事故直後の被曝量のほうが影響が強かったのでは、という疑問に対して、このデータだけでは確たる反論はできないでしょう。


    追記③
    http://www.nirs.go.jp/data/pdf/i5_4.pdf
    で、膀胱炎と放射線の関係について解説が出ています。
    結論として、一般国民は気にしなくて良いです(政治家は気にすべし)
    プロフィール

    NakatakeYuhki

    Author:NakatakeYuhki
    東京に在住している研究者です。
    専門:分子生物学、幹細胞生物学、発生生物学、DNA修復、転写制御機構。生物全般に興味があります。

    反似非科学。懐疑論的な考え方をします。

    薬学畑。出身は関西。

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